わたしたちは正しく本を読むという行為を教えられてはいない
冬休みの間に、読了した本でとってもお勧めだったので紹介したいと思います。
この本を初めて読んだのは、私が高校生の時(20年前)でした。
文章を読むことは昔から好きだったのですが、独自の読み方に少し不安があったのと、
もっと分析的に読書をしたいと考えていたので、小説家の本の読み方は勉強になると思い
読み込みました。その甲斐もあって、現代文ではかなりの高得点をとることができたのを
覚えています。
最近、この本が文庫で改訂再出版になったので購入し、再読しました。
結論、当時読んだ時よりも内容が深く入ってきたのと、改めて遅読することの大切さが分かりました。
例えば、
・小説の1語1句には読者に「こう読んでもらいたい」という
「作者の意図がある」ということ
・形容詞・形容動詞・副詞等は、なぜ他の修飾語ではダメなのか
という視点をもって読むこと
これらの視点をもつことによってより作品を深く読むことができると思います。
これは英語の読解にも十分生きます。
この本の中では、名作夏目漱石の「こころ」や森鴎外の「高瀬舟」等の名作を用いて
作者がどういう意図で文章を構成しているかを解説しながら技法を紹介されています。
1日新刊300冊以上の世の中、量よりも質の読書を心がける。
何度も読んでその技術を身に付きたいと思いました。